五反田にあるお好み焼屋。ビルの8階にあり、場所は少し分かりにくい。基本は広島酒を中心とした鉄板居酒屋で、お好み焼は飲んだ後の〆という位置付け。いわゆる麺パリタイプのお好み焼だが、〆にふさわしくとても食べやすくなっている。
五反田駅の近くにあるお好み焼屋。いや、お好み焼屋というよりも、広島の酒推しの鉄板居酒屋と表現した方が良いかもしれない。お店は入り組んだ場所のビル内。しかも8階にあるので、気まぐれでふらりと立ち寄る客は皆無と言って良い。コアな日本酒好きや、広島の食を求める人々が集まるお店だ。
店内に入ると、正面に鉄板の焼き台があり、そこに数席のカウンター。壁には酒蔵の前掛けが飾られ、天井を見上げるとやはりビッシリと前掛けが張り付いている。そのどれもが広島の酒蔵だ。前掛けに囲まれるように配置されているテーブル席は鉄板付きで、どこに座っても鉄板でお好み焼を食べられるようになっている。
用意されたメニューは鉄板焼き中心。安浦産牡蠣、瀬戸田レモン、観音ネギなど広島ゆかりの人にとっては嬉しい食材も並ぶ。お好み焼は確かな裏付けのある正統派。じっくりと時間をかけて焼き上げたお好み焼は香ばしく、麺もパリサクに仕上がっている。〆で食べているのに、思わずビールをおかわりしたくなってしまうほど。店主も確かな裏付けのある酒飲みで、広島の酒蔵とも親交が深く、普通では出会えないお酒が揃っている。このお店へ来て、日本酒は飲まず、お好み焼も食べずに帰るなんて、吉野家に行って白ごはんと味噌汁だけで帰るようなものだ。