「広島」「鉄板」「酒」「ワイン」「呉」となんとも魅力的なキーワードが満載の店名。胃袋と肝臓を万全に整えて訪問してみた。最寄りの門前仲町で降り、永代通りに面した商店街を歩いていると、向こうにミツワソースの幟が見えてきた。店の前まで来ると、「2階で待っとるけんねぇ」の看板。あまり待たせても悪いので、いそいそと階段を登り、店内へと入る。先客は少なく、鉄板前へと案内された。やったね。
メニューを眺めると、まず飛び込んで来たのは赤なまこ。条件反射で注文。とりあえずビールもお願いします。で、ビールを飲みながらメニューを掘り下げて見ていくと、音戸の美浄牡蠣。生牡蠣もくださいなと告げると、店主から少しずつ色々食べてみないかと提案。そんな魅力的な提案に乗っからないわけにはいきません。お願いします。
ならば日本酒でしょうと、再びメニューと睨めっこしていると、馬上酒造場の大号令を発見。馬上酒造場は広島の安芸郡熊野町にある小さな造り酒屋で、石高が少なく、広島県内でも扱っている店舗は少ない。そこに昨年から若い杜氏が入り、新しい酒造りを試みている。これを飲まないわけにはいかないでしょう。
おっといけない。私の目的はお好み焼。お酒の感想はおいといて、お好み焼の注文だ。肉玉そばをお願いします。店主によると、特に他店でお好み焼の修行をしたわけではないとのこと。子供の頃から広島に住んでいれば、誰でも焼き方は知ってるでしょとのこと。そんな会話をしながら焼き上がったお好み焼は、流行りに寄らないオーソドックスなタイプ。こんがり感が強く、これはビールでしょう。お好み焼屋で、最後にビールへ立ち戻るのはありがちだよね。
お好み焼をすっかり平らげて、お腹いっぱいのところへ、デザートが差し出された。見ると、巴屋のもなかじゃないですか。呉といえばやっぱりこれですよね。久しぶりに食べた巴屋のもなかは、満腹のお腹でもペロリ。やっぱり、胃袋と肝臓を万全にしておいて大正解。