小田急小田原線の沿線には、広島のお好み焼店が案外と多い。なぜだろうと思っていたら、どうやら「八昌 経堂店」から独立したお店が点在しているようだ。早速、そのひとつである「ひじり」へお好み焼を食べに来た。
店は駅から歩いてすぐ。飲食店が立ち並ぶ立地。一見するとお好み焼屋に見えないが、前面がガラス張りなので、中の様子を伺うと間違いなくお好み焼屋。店内は空間に余裕をもたせてテーブルが数席。あと、厨房前のカウンターも数席。鉄板は厨房内にあり、客席とは隔てられていて鉄板で食べることはできない。
そんな様子を確認して、まずはビールと牛すじポン酢を注文。店主はちゃちゃっと手際よく用意して出してくれた。愛想も良い。じっくりと飲めそうだ。追加で鉄板焼きメニューを注文して少し店主と会話する。話によると、広島出身というわけでなく、鉄板料理に可能性を見出して、経堂八昌で修行したとのこと。ふむふむ、なるほど。そろそろお好み焼もお願いします。肉玉そばね。
店主は焼きながらも、たまにこちらを気にかけて話しかけてくれる。広島の「薬研堀 八昌」にも数日手伝いに行ったことがあるそうで、やはり本場の様に鉄板で食べさせるお店を持ちたいが、まずはこの小さな鉄板で始めたらしい。
しばらくしてお好み焼が焼きあがる。確かに薬研堀八昌のルックス。お皿だけど、ヘラも出してくれた。崩れにくいのでお皿で食べても違和感はない。広島では鉄板で食べられないお店は珍しいので考えたこともなかったけれど、お皿でもヘラを使うのっていいよね。