日曜日とはいえ、お昼にしては少し遅めの時間にもかかわらず、私がお店に入った時は、ほぼ満席だった。年配のカップルが、テーブル席でグダグダと昼酒を楽しんでいたり、若いカップルがテーブル席で不器用そうにお好み焼をつついている。奥には若いグループもガヤガヤと騒いでいる。そんな中、鉄板前のカウンターだけがガラリンと空いていたので、案内されるのを待たず勝手にそこに腰掛け、鉄板前の特等席を確保した。
「花子」は広島でも食べたことのあるお店。その時は国泰寺焼を食べたので、今回も同じものを注文。焼き手さんはここの店長なのだろうか。お好み焼を焼きながらも店員への指示をテキパキとこなしている。後ろのテーブル席から、さみだれにドリンクのオーダーが入り忙しそうだが、私のお好み焼は手際良く焼き上げられていく。
焼き上がったお好み焼は、麺が表面に出てパリッと焼き上がっている。本店とまったく同じルックス。一口食べると、野菜にちゃんと旨味が乗っていて、トントロの存在感がしっかりと出ている。これはやっぱりビールだよね。と、思わず注文。すかさず、後ろのグループ客からも同じ注文。いったい昼間から何杯飲んでいるのだろう。
そうして運ばれてきたビールを飲みながら食べ進むと、やがて中に挟まれた玉子の黄身がトロりんと溢れ出てきた。そうそう、国泰寺焼ってこんな感じだったよね。となんだか嬉しくなった。